主要企業各社の決算発表が出揃いました・・・『2023年度決算対比一覧』と経営成績の概況等

川島織物セルコンの2024年3月期の決算公告が6月28日に発表され、7月12日には住江織物の2024年5月期決算が発表され、これで主要企業各社の2023年度決算発表が出揃いましたので「決算対比一覧」としてお届けいたします。

1,主要企業各社の2023年度決算対比一覧(決算短信、決算公告より引用・作成)・・・   

1)連結業績(単位;百万

決算期 売上高    前年比(%)営業利益  前年比(%)
サンゲツ2024年3月期189,859107,919,10394,2
東リ2024年3月期102,470107,64,978141,0
リリカラ2023年12月期32,77098,51,44088,8
住江織物2024年5月期103,478109,13,300154,9
川島織物セルコン*2024年3月期25,065103,5 24280,1
タチカワブラインド2023年12月期41,035100,04,046105,9
トーソー2024年3月期21,605101,4 48366,5

2)セグメント業績(単位;百万円)

 決算期   売上高  前年比(%)営業利益  前年比(%)
サンゲツ
国内インテリア事業

2024年3月期

159,157

107,6

19,489

92,4
東リ
プロダクト事業

2024月期月期

62,407

107,7

3,540

151,0
リリカラ
インテリア事業

2023年12月期

26,222

95,9

1,245

74,2
住江織物
インテリア事業

2024年5月期

37,142

101,5

946

96,8
タチカワブラインド
室内外装品関連事業

2023年12月期

34,323

101,0

3,484

106,3
トーソー
室内装飾関連事業

2024年3月期

21,140

101,3

446

63,0
注*川島織物セルコンは決算広告につきセグメント業績の発表はありません。

2)経営成績の概・・・

国交省発表の2023年度の新設住宅着工戸数は80万176戸、前年比▲7,1%の減少となり、原材料価格の高止まりや、円安・ドル高による輸入コストの増大、輸送費の上昇等による収益力の悪化等、室内装飾事業を取り巻く経営環境は余談を許さない状況下での各社決算となったようです。

2023年度決算においては、カーテン等窓まわり商品はほぼ前年並みも、壁紙、床材は各社とも好調で売上を伸ばしており、サンゲツのユニット別売上高でみてみると、壁装が前年比106,4%、床材が前年比109,3%、ファブリックが前年比100,7%と壁装、床材が大幅に売上を伸ばしております。

(2023年度の各社決算の詳細内容等については、各社発表の決算短信、決算公告等をご参照ください) 

今後の見通し等・・・

2024年度も引き続き厳しい経営環境が続くものと予測されており、室内装飾事業における重要な経営指標である新設住宅着工戸数は建設コストの高止まり等の影響もあり、今後も低調な状況が続くものと予測され、各研究機関発表では80万戸を軸に78万戸~82万戸で推移する見立てとなっております。

円安・ドル高が続いており、2024年1月~6月の月中平均は157円,90銭と円安・ドル高の流れは変わらず、6月28日には1ドル161円03銭の円安を記録しております。2024年度も引き続き原材料の高止まりや輸入コストの増大等による収益力の悪化が懸念され、生産・調達体制の見直しや安定化、製造原価の低減等、収益基盤の改善・強化に向けた取組みが求められるところです。

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