ロールスクリーンの「製品保証と外観特性」の関わりについてーーその3(改訂版)

ロールスクリーンのメーカー各社の「製品保証」の範囲と「経年劣化・外観特性」との関係性等について

これまでの「BLOG・インテリア余話」においては、「ロールスクリーンの経年劣化と外観特性について」述べてきましたが、今回はメーカー各社の「製品保証」がどうなっているのか・・・「経年劣化・外観特性」との関係性と合せて述べさせて頂きたいと思います。 

1,各メーカーの製品保証の範囲・期間について(カタログ等より引用抜粋 

   メーカー         メカ部・コード類       スクリーン部  特記事項等
 タチカワ 3年保証
コード類は1年
 保証の対象外*外観不良は商品引き渡し後7日以内に申し出下い。
 ニチベイ 3年保証 *1年保証
 トーソー 3年保証
コード類は1年
 保証の対象外
 サンゲツ 3年保証 保証の対象外*商品選択上の注意生地に湾曲・斜行・蛇行等が発生する場合があります。
 NORMAN
  JAPAN社
 3年保証
コード類は1年
 *1年保証*取付後のレビュー投稿で生地・コード類は2年保証
 TUISS
  DECOR社
 5年保証*生地は納品後に生じた経年・変化・変色は保証の対象外

2,製品保証の範囲と経年劣化・外観特性との関連性について

①メカ部の製品保証の範囲・期間は各社「3年保証」ですが、

②スクリーン部については、ニチベイ,NORMAN社が「1年保証」を打ち出しているものの、他社は「保証の対象外」となっています。

③カーテンと違い、ロールスクリーンのスクリーン部について、「保証の対象外」「1年保証」としているは、経年劣化・外観特性との関わり・影響が大きいことから・・・といえます。

④ロールスクリーンは「スクリーン」として機能アップさせるために、生布に「一定のハリと硬さ」を持たせる為の「含浸硬仕上加工」をしている関係上、南西向きの直射日光のきつい場所や結露等の影響を受け易い窓辺では、カーテンと違い、経年とともにカール、フレア、キャンバー等の外観欠陥が発生し易く(当ブログその1の「定点調査のすすめ」を併せて参照下さい)

⑤スクリーンの対経年性の向上や外観性能の安定化の為には、「硬仕上樹脂加工技術力」と「経年劣化・外観特性に関わる検証技術」の強化が大変重要になってきます。

⑥スクリーン選定上の注意としては、サンゲツが、「生地に湾曲・斜行・蛇行が発生する場合があります」としているが、他社においてはスクリーン選定上の注意事項等の記述は見当たりません。

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3,ロールスクリーンの外観特性に関する「これまでとこれから」について

①ロールスクリーンの特性上、経年劣化はやむを得ない、保証の対象外・・・ としつつも、1,2年でスクリーンに外観欠陥が生じ、昇降トラブルやクレームとなるようでは顧客の信頼性を損ね、商品そのものへの不信・否定に繋がりかねず、スクリーンの耐経年性・外観特性の更なる研究開発の深化と取付現場の実態、環境に即した検証技術力の強化が望まれるところです。

②経年劣化・外観特性に関わる「スクリーン選定上の留意事項」については、各社共、もっと丁寧な説明や情報提供が望まれるところであり、日々、顧客の皆さんと直接向き合っておられる専門店や工事店、およびインテリアコーディネーター、窓装飾プランナーの皆様への適時・適宜な情報提供が期待されるところです。

・・・メカモノ市場の持続的発展と顧客の信頼性向上に向けて・・・

ーインテリア技術開発研究所「BLOG・インテリア余話」よりー

3,ロールスクリーンの「これまでとこれから」について、①スクリーンの外観特性上、経年劣化はやむを得ない、対象外としつつも、2,3年でスクリーン部の外観欠陥、苦情が生じるようでは、3,ロールスクリーンの外観特性に関する「これまでとこれから」について研究棟での検証技術の更なるスキルアップが望まれるところです。