日本インテリア協会による カーテン等の『2023年度の市場規模策定』に関連して
一般社団法人・日本インテリア協会より、「2023年度のインテリア事業の概況・市場規模の策定」が発表になりましたので、窓回り商品市場の概要等について、次の通りお届けさせていただきます。尚、詳細については日本インテリア協会発行・発売の「2023年度市場規模の策定」をご参照ください。
●カーテン市場については・・・2023年度の市場規模は前年度比93,3%と大幅な減少となっております。前年度となる2022年度は期中で、春、秋2回の価格改定・値上げが実施されたこともあり、一時的には前年度増となりましたが、カーテンの年々の市場規模減少は続いており、減少傾向に歯止めがかかっておりません。カーテン市場はこの10年間で▲15,2%の落ち込み、170億円の減少(2014年度は1,120億円⇒2023年度は950億円)となっております。
室内装飾事業における重要な経営指標である新設住宅着工戸数が、2023年度は80万176戸、前年度比7,1%減の影響があったものの、カーテン市場の減少傾向への歯止め対策が急がれるところです。
●ロールスクリーン等繊維系メカモノ商品市場は・・・ロールスクリーン市場は265億円、前年度比101,4%、バーチカルブラインドの市場規模は73億円、101,0%と前年増となっております。ロールスクリーン市場はこの10年間で111,3%、27億円増(2014年度238億円⇒2023年度265億円)と順調に市場拡大を図ってきましたが、近年はその勢いに陰りが見えます。ローマンシェード、プリーツスクリーンについては前年割れが続いております。
●窓まわり商品市場の活性化・拡大に向けて・・・各研究機関発表の新設住宅着工戸数の短・中期予測では2020年代後半には70万戸台まで減少すると予測されており、住宅着工戸数の減少は開口部(窓)の減少となり、窓まわり商品への影響が大きく、室内装飾事業を取り巻く経営環境は大きく様変わりしていくものと考えられます。
窓は脱アルミ化が進み、アルミ樹脂複合窓や樹脂窓、木製窓による「窓の高断熱化」が一段と進むものと予測されており、窓の深化と共に、窓辺の装い方や機能も様変わりしていくものと考えられます。
窓辺の新たな装い方や機能性の提案、サステナブル商品の拡大強化や窓辺の電動化によるにスマートな暮らしぶり提案など、新たな装飾性と機能性を兼ね備えた商品・サービス・情報の提供が求められることになり、これら窓まわり商品市場の変化や要望等、多様化するニーズにどう応えていくかが・・・これからの窓まわり商品市場の活性化・市場規模拡大への「Key-Point」となりそうです。
(出所:文中数字は日本インテリア協会「市場規模の策定」より引用・作成)
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