カーテン市場等と関連性の深い『2024年度新設住宅着工戸数の見通し』と『先進的窓リノベ2024事業の補助金申請状況』
上場企業各社の2024年度中間期決算では新設住宅着工戸数の減少や円高・ドル安による原材料価格の高止まり等の影響で、特に本業の儲けを示す営業利益面で大幅な前年割れの企業が多く、先行き不透明な中での中間期決算となりましたが、下半期に向けても新設住宅着工戸数の減少や物価高など年度末に向けての回復材料が見通せない・・・厳しい状況が続いています。
1,2024年度新設住宅着工戸数の見通しと概況等(単位:戸数、(%)は前年対比)
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 1~10月総計 | |
着工戸数(%) | 58,849 (-7,5%) | 59,162 (-8,2%) | 64,265 (-12,8%) | 76,583 (13,9%) | 65,882 (-5,3%) | 66,285 (-6,7%) | 68,014 (-0,2%) | 66,819 (-5,1%) | 68,548 (-0,6%) | 69,669 (-2,9%) | 664,076 (-3,6%) |
***2024年1月~10月までの新設住宅着工戸数は4月を除き、前年同月比でマイナスとなり、減少傾向が続いており、1月~10月までの総計では66万4,076戸、前年同期比で3,6%の減少となっています***
年間の新設住宅着工戸数の見通しとしては、建築資材価格の高止まりや人手不足などの影響等により、引き続き低調に推移するものと予測され、2024年度の新設住宅着工戸数は、前年割れの79万戸前後と予測されております。
新設住宅着工戸数の減少は室内装飾事業、窓まわり商品への影響が大きく、2023年度のカーテン市場は950億円(前年度対比6,7%減)と大幅な減少となっており、2024年度も住宅着工戸数の減少が続くということになれば、前年度に引き続きカーテン市場の大幅な減少が懸念されるところです。
2、先進的窓リノベ2024事業の補助金申請状況等
前年度は内窓設置・窓のリフォーム需要が大幅に伸びたものの、今年度の補助金申請、予算消化状況は出遅れ、停滞気味で推移しており、2024年12月4日時点での補助金申請状況は概算値で57%,770億円(予算は1,350億円)となっています。
LIXILの瀬戸社長によると、内窓設置・窓のリフォームによる窓の省エネ・断熱化への消費者の認知度は低く30%以下に留まっているということであり、内窓設置・施工はインテリア専門店、内装工事店でも可能であり、先進的窓リノベ2024事業の補助金活用による新規需要の掘り起こし、ビジネスチャンスの拡大に繋げていきたいものです。
内窓設置・窓のリフォーム+カーテン等窓まわり商品の新たな装い方や機能提案等・・・セットでの販促活動、需要拡大を期待したいところです。
***[BLOG・インテリア余話」インテリア技術開発研究所***