オーダーカーテン市場は専業ブック依存のマーケット戦略から~顧客優位・市場提案型の戦略強化へ   

オーダーカーテン市場は年々の減少傾向に歯止めがかからず、この10年間でカーテン市場は大きく減少し、先染・後染・シアーカーテンともに生産量の大幅な減少となっています。他方ではロールスクリーン等メカモノは年々堅調に市場拡大を図っており、この違いは何処にあるのか・・・窓の深化、消費者の価値観、生活様式が大きく変化していく時代にあって、オーダーカーテン市場は、長年続いた、これまでの専業ブックビジネス依存のマーケット戦略では対応が難しくなっているのではないかと考えられ・・・窓の深化、多様化するニーズへの対応力強化、顧客優位・市場提案型の戦略強化に向けて次の通り提言させていただきます。

1、窓の深化、多様化するニーズへの対応力・提案力・情報発信力が問われる時代へ・・・   

消費者の嗜好や生活様式、価値観が大きく変化し、2030年に向けて、窓まわり商品市場は大きく様変わりし、多様化するニーズへの対応力が問われています。この10年で、新築住宅を取り巻く経営環境は大きく様変わりし、窓は脱アルミ化が進み、樹脂窓や木製窓等「高断熱窓」が普及・拡大しています。

(一社)日本サッシ協会の「2025年3月版・住宅建材使用状況調査」によると、窓のタイプ別構成比は引き違い窓33%,特殊窓66%となっており、スリット窓や上下開閉窓等特殊窓が増えており、カーテン市場の需要拡大、業績拡大にはこれら特殊窓攻略が不可欠といえます。(写真は積水ハウス住宅展示場より引用・掲載) 

2、オーダーカーテンならではの装い・機能美の提案等、顧客優位・市場提案型の戦略強化へ

オーダーカーテン市場は年々の減少傾向に歯止めがかからず、効果的な歯止め対策や市場活性化策が打ち出せないままに今日に至っています。オーダーカーテンは多様化するニーズに十分な対応、提案が出来ていないことが市場減少の要因の一つと考えられ、カーテン生地そのものの開発、販売に注力する余り、窓辺の新たな装い方や機能性の研究・提案が疎かになったのではと考えられます。カーテン生地そのものはデザイン的にも機能的にも優れた、素晴らしいものが数多く発売されていますが、消費者が求めるのはカーテンであって、カーテン生地=カーテンではないということです。(写真は川島織物セルコンの「PARTITION TEXTILE」より引用・掲載)

1980年代~2000年代の窓は、掃き出し窓、腰高窓など引違い窓が80%を占めており、引違い窓向けの用尺1,5、2倍ヒダのドレープ&レースのカーテンの販売をしていれば、業績が伸びた、古き良き時代から・・・窓辺は深化し、消費者の価値観や生活様式の変化等々、オーダーカーテン市場を取り巻く経営環境は大きく様変わりしており、これら多様化するニーズへの対応力や、これまでの販促戦略のあり方等が問われています。(写真はTUISS DECOR社のWEBカタログより引用・掲載)

🔶2030年に向けて、窓まわり商品市場はネクストステージへ、これまでの生地見本中心の専業ブック依存のマーケット戦略から、顧客優位・市場提案型の戦略強化へ

🔶窓の深化や消費者の価値観、生活様式の変化に寄り添った、メカモノにはないオーダーカーテンならではの新たな装い方や機能美の研究、創造へ

🔶生活シーン別、部屋別、窓のタイプ別のオーダーカーテンならではの装いや機能美の提案、お客様が我が家に取り付けてみたいとワクワクされる「見せる・魅せるカタログ」づくりによる提案力、情報発信力の強化

🔶専用副資材開発や縫製加工技術のスキルアップによる、オーダーカーテンならではの「しつらえ」・「強み」の発現

■オーダーカーテン市場の需要喚起・拡大に向けての政策課題等(一部抜粋)

 区 分      政 策  課 題       概 要・要 点
オーダーカーテン市場の需要喚起・拡大    特殊窓への対応力強化  オーダーカーテンならではの新たな装い方や機能美の創造・提案  窓の構成比で66%を占める特殊窓の攻略なしには業績拡大は見込めず。スリット窓や上下開閉窓など特殊窓それぞれの特徴・機能に見合ったオーダーカーテンならではの新たな装い方や機能美の創造・提案へ。専用副資材開発や縫製加工技術のスキルアップによるオーダーカーテンならではの強みの発現。新たな市場価値創造への取り組み強化へ。
カーテンファブリックス市場の用途拡大・需要拡大①ローマンシェードの良さの見直しローマシェードならではの新たな装飾、機能美の創造・提案    ローマンシェードによる特殊窓の攻略。他のメカモノにはないカーテンファブリックス特有の美しさや優雅さを合わせ持つ、ローマンシェードならではの新たなスタイルや機能美の提案、情報発信力の強化。2030年には60億円市場規模
の達成へ。
カーテンファブリックス市場の用途拡大・需要拡大②  パネルカーテンの良さ・機能の再構築  カーテンファブリックスの新たな需要喚起・拡大パネルカーテンは窓辺や室内、オフィス空間をよりシンプルに、優雅に装うワンランク上の窓まわり商品。カーテンファブリックスの良さを最大限に引き立たせる窓まわり&間仕切り商品として需要創造・拡大に向けての販促活動の強化。10年後には30億円市場形成へ。
         <以下省略>
*詳しくは「窓まわり商品市場が抱える今日的課題とこれからの10年」を参照ください。

カーテン等WT商品市場に大きな影響力のある新設住宅着工戸数は5ヶ月連続で減少しており、各研究機関発表の2025年度の着工戸数は70万戸と前年を大幅に割り込む見通しとなっています。(2024年度は81,6万戸)最終的な着地点は不明ながらも、大幅な着工戸数の減少は間違いなく、2025年度下期に当たってはオーダーカーテンの一層の需要拡大、業績拡大への取り組みを加速していく必要があります。

***「BLOG・インテリア余話」インテリア技術開発研究所***