「木製ブラインド・特集その2」国産材の利用促進・需要拡大への取り組みについて

国産材の有効活用による上質な木製ブラインドは、サステナブル志向の時代にあって、人にも環境にも優しい「ものづくり」としての高い評価と需要拡大が期待されます。

国産材の有効活用による『木製ブラインド』がナニックジャパン(株)と東京ブラインド工業(株)から発売されております。両社における材料調達から~製品化の取り組みについて、および、現在、官民挙げて持続可能な循環型の森林経営への取り組みが進められておりますが、これらについて次の通りお届けさせていただきます。

◈ナニックジャパン(株)より、国産杉の木製ブラインドを発売・・・

ナニックジャパン(株)より、国産杉材の有効活用による「スギシリーズ・ウッドブラインド」が発売されました。国産材の利活用においては、安定的な材料調達の問題やコスト高等々、まだまだ課題が多い中にあって、自社の那須工場において製材(薄板加工)から~塗装~仕上工程の内製化によって、国産杉による木製ブラインドの製品化が実現出来たとのことです。

国産杉材による、無垢の柾目のみを使用した上質の木製ブラインドで、価格は1800×1800(スラット幅50㎜)で¥97,770と、他の集成材仕様の木製ブラインドと大きくは変わらず、サステナブル志向時代の人にも環境にも優しい「ものづくり」として、需要拡大に向けて専門店・工事店の皆様をはじめとして、皆で応援していきたいものです。

◈東京ブラインド工業(株)では、多摩産材の杉と桧の木製ブラインドを販売中・・・

東京ブラインド工業(株)では、森林資源を都市に還元する取り組みとして、多摩産材の「杉」と「桧」の天然無垢の一枚板にこだわった、上質の木製ブラインドを開発~販売中であり、杉、桧の防炎加工技術の確立による、高層建築物等防火対象物にも安心して取り付け・使用出来る防炎木製ブラインドも合せて製品化~発売中です。又、日本全国にある地域材の普及に貢献し、地産地消の天然木材を用いた木製ブラインドのオーダーメイド制作も展開中とのことです。

SDGs達成に貢献する製品として、地元の木材を使用することで輸送距離も短く、製品化から~納品までのCO2の削減にも寄与するとのことであり、サステナブルな「ものづくり」として、地元はもちろんのこと、販路拡大・需要拡大に向けて、専門店・工事店の皆様をはじめとして、皆で応援していきたいものです。

◈林野庁による「民間活力による森林づくり・国産木材の利用促進」への取り組み等・・・

国産木材の利用促進、需要拡大に向けて、官・民挙げて持続可能な循環型の森林経営への取り組みが進められております。

林野庁によると、低層住宅は木造率が約80%、使用木材の約50%が輸入材とのことですが、国内の高層建築物においても木材利用が進んでおり、今後、木造・木質化のビルやホテル建設がますます増加するものと予測されております。

国産木材においては安定供給面やコスト縮減など環境整備すべき課題も多い中、経済・建築・木材供給団体など、川上から~川下による官・民協議会「ウッド・チエーン協議会」が立ち上げられ、課題解決に向けた取り組みが進められており、

内装インテリアにおいても、「資源の持続性と環境の持続性」に配慮した、国産材による高質で高付加価値型の製品開発が求められ、需要拡大が進むものと考えられます。

◈木製ブラインド・木製カーテンレールへの国産材の利活用の促進等・・・

昨年2022,12,24配信の「BLOG・インテリア余話」において、『森林資源の循環利活用による木製ブラインド・木製カーテンレールの材料調達から~製品化のあり方』について課題提起させて頂きましたが、(同ブログ参照下さい)

消費者のSDGsへの関心が年々高まり、持続可能な地球環境や社会の実現に向けて、サステナビリティに対する経営姿勢や具体的な取り組みが求められる中、木製ブラインド、木製カーテンレールにおいても国産材の利活用による材料調達~製品化が今後ますます求められることになりそうです。

ーーーインテリア技術開発研究所「BLOG・インテリア余話」よりーーー