ニトリグループのサステナビリティと地域密着型の顧客の囲い込み戦略等『統合報告書・2023』

ニトリグループより「統合報告書・2023」が発表されました。製造物流IT小売業の特性を活かした地域密着・顧客直結によるお客様の快適な暮らしの実現と環境・社会課題の解決を同時に果たしていくとされています。

1,ニトリグループによる顧客直結型の「ものづくり」と商品・サービスの提供・・・

SPA:製造物流IT小売業の特性を活かした、顧客直結型の「ものづくり」戦略による「より専門化・より高質化」された商品・サービスの提供が今後ますます強化されてくるものと考えられます。

中期経営戦略では「事業領域の拡大と顧客の支持獲得」が掲げられています。徹底した市場調査と顧客の「不平・不満・苦情」等の店舗からの情報を迅速かつ確実に商品やサービスの改善・提供に結びつけるという「ものづくり」に対する経営姿勢は今後ますます顧客の信頼醸成に繋がっていくものと考えられます。

2,サステナビリティとの両立をめざした商品・サービスの提供・・・

中期経営戦略の中では、商品の企画・設計段階から資源の有効活用を見据えた、分別し易い構造、再資源化し易い原材料の使用等による商品開発をめざしていくとされています。

製造段階ではムダのない材料の使用、リサイクル原材料を使用し、限りある資源を守っていくということであり、

販売面においては「商品のリサイクル回収」として・・・お客様からの「処分に困っている」という声が多いものを中心に、販売元や状態に関わらず店頭で無料回収し、資源に繋げる取り組みを推進していくということです。

カーテンのリユース・リサイクル回収の常時受付・全国規模での展開など、国内773店舗での地域に密着した顧客の囲い込みが進んでおります。これらニトリグループのサステナブル戦略は今後ますます全国規模での支持拡大、顧客の囲い込みに進んでいくものと考えられます。

◈◈◈室内装飾事業を取り巻く経営環境とサステナビリテイ・・・サステナビリティ経営戦略にもとづく社会的課題の実現や環境配慮型・資源循環型の商品・システムの提供は時代の要請であり、これまでの「BLOG・インテリア余話」の中で「カーテンのリサイクル事業の拡大強化」や、2023年2月23日配信の「ロールスクリーン、ブラインド等メカモノが抱える今日的課題」の中では、商品の企画・開発・設計段階から「回収・分別・廃棄・リサイクル」問題を開発要件として基本設計の段階から織り込んでいくことの重要性を提案してきておりますが、

これらニトリグループの動きをベンチマーキングとして、自社・自店の戦略、強みをものづくりや販売面で如何に活かしていくか・・・地域に密着した顧客の支持拡大・信頼醸成を如何に図っていくかが・・・2030年に向けての最重要・優先課題ではなかろうかと考えられます◈◈◈

***[BLOG・インテリア余話」インテリア技術開発研究所***