提言ー『マルチファブリックス化』に向けて
2022年7月10日の「インテリアビジネスニュース」にて、「カーテンのマルチファブリックス化」への提言記事が掲載・紹介されました。
カーテンはこの10年間で大きく市場規模を縮小し、2020年度の国産カーテンの市場規模は494億円(前年比94,6%)と、遂に500億円を割り込む迄に縮小しまた。他方、ロールスクリーン等スクリーン類+バーチカルブラインドは、この10年間で約20%増の440億円市場までに成長致しました(数字はNIFの市場規模の策定資料より引用)
中長期を見通した場合、新設住宅着工戸数の減少や窓とWT商品の相性変化や電動需要の増加、消費者の嗜好変化やライフスタイルの変化等々これら傾向は今後も続くものと予測され、
カーテンの市場規模の縮小⇒国産品の減少⇒カーテン産地の生産量の落ち込み
という流れは変らず、カーテンを取り巻く経営環境は厳しいものがあります。
カーテン市場の縮小傾向への歯止め対策やカーテン産地の活性化等は喫緊の経営課題であり、
「カーテンのマルチファブリックス化」の提言を次の通りさせて頂きます。
「マルチファブリックス」とは・・・
⇒カーテン、ロールスクリーン、ローマンシェードパネルスクリーン等多用途展開可能なファブリックスをいう
⇒カーテンの有する素材感や風合い等を損なうことなく、ロールスクリーン等に求められる外観特性基準をクリヤーしたハイスペック&高機能ファブリックスをいう。
カーテンのマルチファブリックス化への提言はロールスクリーン等成長著しい440億円市場をターゲットとして、ロールスクリーンへの本格的参入をお薦めするものであり、長年のカーテン事業で培われてきた自社の強みや固有技術を活かしたマルチファブリックス開発を提案させて頂くものです。
BLOGでは紙面の都合上、詳細説明は控えさせて頂きますが、
先に発行致しました『ロールスクリーン類の商品戦略と収益力強化のすすめ』においてカーテン・ロールスクリーン・ローマンシェード・パネルスクリーン等多用途展開可能な「マルチファブリックス」開発に向けての経営上のメリットや政策実現に向けての具体的な提案をしております。
原糸メーカー、織・編メーカー、染色加工メーカー、ブラインドメーカー等々の皆様一丸となっての、技術開発力の結集による「マルチファブリックス化」を実現させたいものであり、マルチファブリックス化による多用途展開で、窓まわり商品市場の風景は大きく様変わりし、カーテンを始めとする窓まわり商品の新たな市場拡大、用途拡大とカーテン産地の活性化が期待されるところです。
インテリア技術開発研究所「BLOG・インテリア余話」より