『先進的窓リノベ事業』 内窓設置・窓のリフォームに人気が集中 売上増へ・・・窓まわり商品の買い換え需要・拡販の好機!
国の「先進的窓リノベ事業」の後押しもあり、窓の省エネ・リフォーム事業が好調で、2023年度は特に内窓設置のリフォームに人気が殺到し、一時はサッシメーカーの生産キャパを越え、大幅な納期遅延となるなど市場は混乱いたしました。2024年度は補助金が1,350億円に増額され、前年度以上に内窓設置に人気が集中し、窓のリフォーム・断熱化が一段と普及・拡大していくものと予測され、窓まわり商品の需要拡大の好機です。
1、内窓設置の窓のリフォーム事業が好調、生産・売上が過去最高に・・・
1)LIXILの2024年3月期決算の商品別売上高は、住宅サッシが国の補助金事業の追い風を受け、リフォーム用内窓の販売が大きく伸びたことにより、前年比18,7%増と大幅な伸びとなりました。2025年3月期に向けても、窓リノベ関連の売上は60%増を予測、前年以上の需要を見込んでいるということです。
2)YKK APでは、省エネ改修需要の高まりや補助金効果等により、内窓を中心としたリフォーム商品の売り上げが好調で、特に2023年度は内窓設置に人気が集中し、大幅な納期遅延が発生するなど、一時期生産が追いつかず生産ラインの増設等に追われましたが、2024年3月期決算の売上高は前年比6,1%増、営業利益は前年比82,2%増の増収増益となっております。次年度も内窓等リフォーム商品の需要増が見込まれ、2025年3月期の業績予想では売上高6,6%増を見込んでいるということです。
2、「先進的窓リノベ2024事業」の補助金申請状況等・・・
2024年6月9日時点での、2024年度の補助金申請額は予算比11%の申請状況となっております。2023年度に引き続き、国交省・経産省・環境省による「「住宅省エネキャンペーン」の一環として、2024年度は補助金が1350億円に増額されており、前年度以上の内窓設置等窓のリフォーム増が見込まれ、窓の省エネ・断熱化が一層進むものと予測されます。
3、「窓・サッシの改良等」省エネ性能向上へのリフォーム需要が上昇・・・
(一社)住宅リフォーム推進協議会の「2023年度住宅リフォーム消費者実態調査報告」によると、若年層を中心に窓の省エネ・リフォームへの関心・需要が高まっております。
・リフォームで重視することは・・・近年は省エネ性能を高める割合が上昇、特に20代~40代では「省エネ性能の向上」を重視する割合が高く、50代以上では設備の更新・修繕等、設備の使い勝手が良くなることの割合が高い調査結果となっております。
・リフォーム工事の内容では・・・従来からトイレや浴室のリフォーム割合が高いものの、20代~40代では「窓・サッシの改良」割合が高い調査結果となっており、20代~50代世代を中心に「住宅の省エネ・窓の省エネ」に対する関心が高まっております。
・リフォームの情報源は・・・20代~50代では「インターネット」の利用が多く、60代以上では「以前からの工事依頼業者」となっております。若年層を中心にインターネットを利用して情報検索するユーザーが増えており、ビジネスチャンスの拡大に向けては、webサイトの活用による自社・自店の特長や商品・サービス等の情報発信力の強化が今後ますます重要になってくるものと考えられます。
・リフォームにかけた費用では・・・50代以上は平均で282万円、20代~40代では443万円と若年層の方がリフォームに費用をかけている調査結果となっております。
(出所:一般社団法人・住宅リフォーム推進協議会の「2023年度住宅リフォーム消費者実態調査報告」より引用作成)
3)窓のリフォーム、断熱化と窓回り商品による新たな装い提案・暮らしぶり提案へ・・・
内窓設置等窓のリフォーム化やアルミ樹脂複合窓や樹脂窓・木製窓など、断熱窓の普及・拡大とともに、室内環境は大幅に改善され、働き方改革やお家時間の過ごし方など、消費者の嗜好や生活様式は様変わりし、新たな暮らしぶりが求められる時代になっていくものと考えられます。
窓まわり商品も新しい装い方や機能が求められるようになり、窓辺は大きく様変わりしていくものと考えられ、人と環境にやさしいサステナブル商品の提供や窓辺の電動化によるスマートな暮らしぶりなど、消費者の嗜好や生活様式の変化に寄り添った提案力、情報発信力の強化が・・・これからの事業拡大の「Key-Point」となりそうです。
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