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『断熱等級4』の適合・義務化により・・・住環境はより快適に、窓は高断熱化が進み、窓辺の装いは新たな機能や装飾性が求められる時代へ(加筆版)

2025年4月1日より、改正建築物省エネ法が施行され、全ての新築住宅および増改築部分に「断熱等級4」の適合が義務化されました。冬は暖かく、夏は涼しく、住環境は大幅に改善され、窓は高断熱化が進み、窓辺はよりシンプルに、よりスマートな装い・機能へ・・・法改正による窓の高断熱化に対応した、窓まわり商品の提供、提案力の強化が求められています

1、「断熱等級4」により、住環境はより快適に・・・ 

断熱等級4とは・・・「次世代省エネ基準」と呼ばれ、壁や天井だけでなく、開口部・窓、ドアーにも断熱が求められ、窓には複層ガラスなどの断熱窓の使用が義務化されることになります。

高断熱住宅のメリットは・・・■冬は暖かく、夏は涼しく、光熱費の削減。■部屋間の温度差がなくなり、熱中症やヒートショックのリスクが低くなる。■補助金や税制上の優遇対象となる。・・・等々のメリットがあげられます。

2,断熱等級は「UA値」と「ηAC値」という2つの数値で決定されます。・・・

■UA値とは・・・外皮平均熱還流率、住宅から失われる熱量の平均値で、家の内外の熱の出入りのしやすさの度合いを表す。数値が低いほど建物の断熱性能が高いことになります。

■ηAC値とは・・・ηはイータと呼びます。太陽の日射熱がどれだけ室内に入りやすいかを表す指標です。数値が低いほど断熱性能が高く、夏場の冷房効果を高め夏は涼しく光熱費の削減につながります。

3、「断熱等級4」の義務化による窓の高断熱化により~窓辺の装いは大きく様変わり

省エネ基準適合の新築住宅の増加により、住宅や窓の断熱化、省エネ化とともに、窓まわり商品に求められる機能や装飾性のあり方も様変わりしていくものと考えられます。

例えば、2030年に向けて、カーテンはこれまでのような,レース+ドレープのダブル付けの概念等が薄れ、一枚掛けやウエーブスタイルなどシンプルな装いが広まり、近年はロールスクリーンの電動化比率が高まっているように、カーテンも、リモコン一つで開閉可能な窓辺の電動化が進み、スマートインテリア時代の到来が予測されます。

窓辺はよりシンプルに、よりスマートな方向へと変化していくものと考えられ、窓まわり商品も、時代の変化、多様化するニーズへの対応力がこれまで以上に求められることになりそうです。

***「BLOG・インテリア余話」インテリア技術開発研究所***

 

【業界探訪】カーテン市場に占めるニトリグループのシェアが高まっています。 ホームデコからのカーテン出荷数は年間450万セット 

カーテン等窓まわり商品市場に占めるニトリグループのシェアが年々高まっています。ニトリグループのカーテンメーカーで、製造物流小売業の一翼を担う株式会社ホームデコからは、年間450万セットのカーテンが出荷されています。 

1、近年におけるニトリグループの提案力、情報発信力は特筆すべき点が多い・・・

ニトリグループにおける近年の新製品投入や社会課題解決に向けた提案力、情報発信力は特筆すべき点が多く、窓まわり商品市場に多くの話題を投げ掛けています。 

近年では、「使用済みカーテンの全国的規模での回収~リサイクル事業」や、「1台二役のドレープとレースを兼ねたバーチカルブラインドツインタイプ」の発売や「充電式電動ロールスクリーン」、「伸縮電動カーテンレールセット」の発売などが挙げられます。

特に、ニトリグループによる使用済みカーテンの回収~リサイクル事業は、自社・他社カーテンを問わず、ニトリグループの全国・全店舗で常時受け付けており、2022年度~2024年度回収実績は1,683トン、持ち込まれたお客様数は42万2,000人と、ニトリグループによるサステナブルな活動は業界では大きな話題となっています。

2,ニトリグループのカーテンは(株)ホームデコで生産、カーテン出荷数は年間450万セット

1)株式会社ホームデコとは・・・本社、埼玉県幸手市 ニトリのグループ会社として「カーテンの企画・開発、縫製、輸出・輸入業務を一手に担う。

2023年9月には、オーダーカーテンの強化に向けて、カーテンメーカーである株式会社維研(愛知江南市)を子会社化。

自社工場および国内・海外の協力工場で生産されたカーテンは、国内のニトリグループ及び、アジア、アセアン地域のグループ会社へ納品。カーテンの出荷数は年間450万セット、カーテン市場におけるシェアは高く、既成カーテン、オーダーカーテンともに「ニトリのカーテン」が多くの消費者宅の窓辺を飾っていることになります。

2)海外の主なカーテン生産工場は中国・・・海外の主な協力工場は中国にあり、既成カーテン、オーダーカーテン、ロールスクリーン等を生産。ベトナムでは既成カーテンやオーダーカーテン用生地の生産。韓国、インド、トルコではオーダーカーテン用生地を生産しているということです。

ニトリグループのカーテンメーカーとして、製造物流小売業の一翼を担う会社として、窓まわり商品の企画・開発・設計面において、多様化するニーズに対応したスピーディな窓まわり商品の開発&市場投入など、SPA(製造物流小売業)の強みを活かした地域密着・顧客直結型の商品・サービス・情報の提供等により、今後更にシェア拡大を図っていくものと考えられます。

🔶これらSPAの動きに対し、自社・自店の強みをいかした、差別化を如何に図っていくか、エンドユーザーへの提案力・情報発信力がこれまで以上に問われることになります。

***「BLOG・インテリア余話」インテリア技術開発研究所***

 

 

 

ニトリの「使用済みカーテン」の回収~リサイクル実績が1,683トン、回収に参加されたお客様は42万2,000人へ・・・

ニトリグループが全店舗で展開中の「使用済みカーテンの回収~リサイクル事業」において、2022年度~2024年度間の回収実績が1,683トン、回収に参加されたお客様は42万2,000人に達しました2022~2023年度までの回収実績は1,170トン、お客様数31万8,000人でしたので、2024年度1年間でプラス570トン、客数で10万4,000人増えたことになります。

使用済みカーテンの回収実績が1,680トンへ・・・

ニトリグループは自社品、他社品問わず使用済みカーテンの回収を全店舗で常時受け付けています。

2022年度~2024年度における回収実績が1,683トン、回収に参加されたお客様数は42万2,000人に達したということであり、回収されたカーテンは東南アジア等でリユースされたり、車のフェルト・断熱材としてリサイクルされています。

ニトリグループは環境に配慮したものづくりを「Nitori’s ecology」と位置づけ、サステナブルな取り組みを進めており、使い終わった後までを考えた、企画・設計段階から資源の有効活用を見据えた商品開発や回収して資源にまわせる製品の拡大をめざしており、

2030年に向けてサステナブル商品の拡大、地域々の顧客参画型の人と環境にやさしいものづくりが更に拡大し、浸透していくものと考えられます。

資源循環型社会の実現に向けて・・・

2030年SDGs開発目標達成に向けて、産業廃棄物の再資源化、リサイクル素材の活用、石油由来のポリエステル素材から環境配慮型素材への転換などなど・・・資源循環型社会への取り組みは時代の要請であり、企業の社会的責任でもあり、窓まわり商品もサステナブル商品化比率の拡大等、取り組みを加速・強化していくことが求められるところです。

***「BLOG・インテリア余話」インテリア技術開発研究所***