月: 2022年4月

木製ブラインドの防炎に関して

 ー「防炎物品」としての認定に向けての提言

木製ブラインドが好調で、2020年度の市場規模は61,4億円と

(NIF調査資料より)この10年間で市場規模を拡大しております。

天然木の質感、高級感等が好まれタワーマンション等高層建築物にも広く

使用されるようになってきました。

しかし、ご存知の様に、現行の木製ブラインドは「防炎製品」としての

認定であり、「防炎物品」として認められていません。その事由は、

  『消防法施行令に定める「布製ブラインド」ではないから・・・』

ということのようです。

消防法施行令が定められたのは実に昭和36年であり、制定当時と比べて

窓回り商品市場は大きく変動し消費者の嗜好や生活様式も大きく

様変わりしている令和の時代にあっては、火災からの痛ましい

人災事故を防ぎ、安全・安心を第一に、市場の実態・実情に即した

政令の見直し等が必要ではないかと考えられます。

併せて、木製ブラインド(樹脂製でない)の防炎性能の改善・改良等

一層の技術開発力の強化が関係企業に求められるところです。

非防炎の木製ブラインドは火が着くと激しく燃え上がり、大変危険であり、

タワーマンション等の「防火対象物」には防炎性の木製ブラインドの

取付・使用を義務づけしていくべきではと考えられます。

例えば、 現行の「布製ブラインド」を「布製等ブラインド」と改め

構成素材としては綿やポリエステル、ガラス等の繊維素材や木材、樹脂材等を

同じカテゴリーで括り、規定の防炎性能が認められれば、木製ブラインドも

布製ブラインド同様「防炎物品」として認定されることになり、

「防火対象物」への取付・使用が義務づけられ,徹底されることに繋がります。

 ・・・非防炎の木製ブラインドが原因による、

       タワーマンション等の大火災・大惨事が発生する前に・・・

木製ブラインドが「防炎物品」として認定されるよう

今一度の制度設計の見直しを関係省庁等の皆様方に期待したいところです。

      —インテリア技術開発研究所「BLOGインテリア余話」より—