月: 2024年9月

【持続可能な開発目標・SDGs報告2024】より 「つくる責任・つかう責任」の目標達成への取組みが出遅れています・・・

国連最新レポート「持続可能な開発目標(SDGs)報告2024」の中で、「SDGs目標達成に強い危機感」が示されました。開発目標の中で「つくる責任・つかう責任は深刻な課題がある(Major challenges)」と評価されており、自社の2030年のSDGs開発目標達成への進捗状況を再評価し、社会課題解決への取組みを加速していく必要があります。

日本は過去最低順位だった、前年の21位から3ランクアップも「つかう責任・つくる責任」は前年から引き続いての最低ランクの評価「深刻な課題がある」となっています。

2030年、SDGs開発目標達成まで残すところ6年となった今、持続可能な社会の実現への貢献と企業価値向上は時代の要請であり、サステナビリティ経営への取組み強化が求められています。

現・消費者庁長官新井ゆたか氏は「SDGs達成に向けてはエシカル消費(つかう責任)と消費者志向経営(つくる責任)を車の両輪として推進していくことが重要である」と述べられており、

消費者志向経営とは持続可能な社会に貢献することを目標として、消費者と共創・協働し、商品・サービスの改善等を通じて、消費者の行動変容を促し、社会価値向上をめざす経営である」と言われています。

持続可能な社会への取組みが疎かになったり、目標達成が低レベルとなった場合の社会的リスクは大きく、環境配慮型製品の開発強化やサステナブル商品化比率の拡大、産業廃棄物の削減や再資源化への取組み強化等々、2030年に向けての具体的な成果の実現が期待されるところです。

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【人と環境にやさしい窓まわり商品-その5】・・・天然繊維、環境配慮型素材によるサステナブル商品化比率の拡大・強化へ 

2030年のSDGs開発目標に向けて「つくる責任」「つかう責任」が問われている中にあって、人と環境にやさしい、持続可能な社会への貢献と企業価値向上は最重要経営課題であり、窓まわり商品のサステナブル商品化比率の拡大・強化に向けた取組みを加速、強化していく必要があります。

1,天然繊維・環境配慮型素材による、人と環境にやさしい窓まわり商品をめざして

カーテン、ロールスクリーン等窓まわり商品がポリエステル100%素材全盛の時代になって久しく、例えば、ロールスクリーンにおいては、導入・発展期である1980年代当初は、素材は綿や麻、セルロース系繊維やガラス繊維で構成されており、化石資源を原料とするポリエステルはほとんど皆無の時代でしたが、テトロン等の商標でポリエステルが窓まわり商品に使われるようになり、ウオッシャブル性や防縮性、形態安定性等が評価され、市場は天然素材からポリエステルへと移り、今日に至っております。

しかし時代は、2030年のSDGs開発目標に向けて「サーキュラーエコノミー社会の実現」、「サステナブル商品の拡大」、「産業廃棄物の再資源化」等、持続可能な社会への貢献と企業価値向上が求められております。

これからの窓まわり商品は、枯渇性資源である、環境負荷の高い、化石資源依存の時代から、天然繊維や植物由来素材等の環境配慮型素材によるサステナブル商品化比率の拡大・強化への取組みを加速していく必要があります。

2,人と環境にやさしい天然繊維によるロールスクリーンの再デビューへ 

2030年・SDGs開発目標をめざして・・・綿の持つナチュラルな質感や素材感、優れた通気性・吸湿性・保温性や、優れた発色性など、天然素材のもつ良さを見直し、人と環境にやさしい天然繊維によるロールスクリーンの再デビューが待たれるところです。

ロールスクリーンのこれまでの歴史の中で・・・ロールスクリーンの導入・発展期には、綿100%や綿混、麻使いのロールスクリーンは根強い人気があり、売上拡大・市場拡大に大きく寄与したものです。

しかし、当時の樹脂加工技術レベルでは、ロールスクリーンに求められる品質・機能の安定化は難しいところがあり、ポリエステル素材が導入されるようになると、品質・機能に優れたポリエステル繊維へと市場は大きく舵を切っていったということです。

当時は防炎硬仕上樹脂加工技術や防縮加工もまだまだ未熟な時代であり、綿、綿混素材が敬遠された嫌いがあり、天然繊維はロールスクリーンには不向きだ等々のレッテルを貼ってしまい、そこで商品化研究・技術開発をSTOPしてしまったことです。当時は環境に対する意識も低く、インテリア業界全体が持続的な研究開発・技術開発を手放してしまったということになります。

現代においては、当時と比べて防炎樹脂加工技術や形態安定加工も進化しており、2030年のSDGs開発目標めざして、人と環境にやさしい天然繊維や植物由来素材等によるロールスクリーンの商品化を加速させ、消費者との共創による「つかう責任・つくる責任」を果たし、持続可能な社会への貢献と企業価値向上を図っていきたいものです。

注;環境調和型製品(Environmentally Conscious Products)とは・・・ 材料調達・製造・流通・使用・廃棄・リサイクルといった製品のライフサイクル全ての段階を通じて環境に配慮した製品をいう。

***[BLOG・インテリア余話」インテリア技術開発研究所***  

新刊発売『ロールスクリーンの専門的実践知識・第1版』を発行・・・実践向けの知識とスキルを深めていただくための専門書です

業界で初めてのロールスクリーンの「専門的実践知識」の専門書です。第一線でご活躍の、専門店、内装工事店,インテリアコーディネーター、窓装飾プランナー及び各企業の営業・商品開発・製造スタッフの皆様に必読いただきたい専門書となっております。

1)本書は基本編、取付施工編、関係法令編、資料編より構成されています。

【基本編では】・・・『ロールスクリーンに関する専門的知識とスキルを深めていただくために』と題して、カーテンとは違う、ロールスクリーン特有の樹脂加工方法やスクリーンに求められる外観特性基準、経年劣化と製品保証問題、経年劣化・外観特性上の注意事項等に関する専門的知識を深めていただく内容となっております。                  

【取付施工編では】・・・『顧客との信頼醸成は取付施工現場から』と題して、取付使用環境に適したスクリーン選定とお客様への的確な助言、スクリーンに関する専門的知識とスキルの向上、取付・施工現場での注意すべき事項、外観欠陥が発生しやすい取付施工現場や使用環境等について、専門的でかつ実践向けの知識とスキルの向上に役立てていただく内容となっております。

【関係法令編では】・・・カーテン、ロールスクリーンとの関わりが大きい消防法第8条の3を取り上げ、『法令遵守の徹底・やらなければならないこと、やってはいけないこと』と題して、法体系と防炎行政の歩み、防炎ラベル表示と運用管理上の問題点、後処理加工等取付施工現場での注意事項等々についての具体的な内容となっております

2)申し込み方法について

●カラー冊子 A-5版、 価格・・・1,750円(消費税込み) 

●申込方法 

・当研究所ホームページ https://www.interior-rd.com の「お問い合わせ・新刊申し込み」欄より、「住所・氏名・注文数量」を明記の上お申し込みください。

・社内研修等でご使用の場合、注文数量によっては納期をいただく場合がございます。

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