月: 2025年4月

ニトリが『伸縮タイプの電動カーテンレール・リモコン式』を新発売・・・電動カーテンによる、便利で快適な、スマートな暮らしがより身近に

2025年4月中旬より、ニトリグループ全店舗およびニトリネットで、『伸縮タイプの電動カーテンレール』が発売されました。コンセント不要の充電式、リモコン仕様で、価格は19,990円からのお試し価格で購入しやすくなり・・・電動カーテンによる、便利で快適な暮らしぶりがより身近になります。

商品の特徴

■伸縮式カーテンレール・・・サイズは1.2~1.8m と1.8~3.0mセットの2サイズ、交差ランナーセット。正面付、天井付。

■コンセント不要、電源不要の充電式・・・リチウムイオンバッテリー搭載。1日4回開閉で最大6ヶ間使用可能(充電は約半日で完了)

■リモコン一つでカーテンの電動開閉が簡単に。電源の確保、配線も必要なく、お客様サイドで簡単に取り付け可能。

■価格は、1,8mリモコン式シングルセットで19,990円、3,0mセットで24,990円。電動カーテンレールをお試し安い価格で提供。

*ニトリグループは去る2025年2月にも「電動遮光ロールスクリーン・リモコン式」をW800XH2200で16,990円とリーゾナブルな価格で発売しています。(詳しくは3月3日投稿・公開の当ブログを参照ください)

電動窓まわり商品の普及・拡大へ

これまでの電動商品は「価格は高い、面倒な電源確保や配線が必要等々」なかなか手が出せない商品でしたが、価格もリーゾナブルで、電源・配線不要で、取付・施工も簡単な電動商品が市場に出回ってくると、電動商品による、より便利で快適な、スマートな暮らし文化の広がりが期待されます。

2030年に向けて、サッシ業界・サッシメーカーにおいては「断熱窓100%」達成に向けた取り組みが強化され、窓は脱アルミ化が進み、樹脂窓や木製窓など「高断熱窓」の普及・拡大が見込まれています。

窓の深化とともに、窓まわり商品市場も新たな装いや機能性が求められるようになり、近年は各メーカーやネット通販等において、電動商品の品揃え・システムが強化されてきています。窓辺の電動化による、より便利で、より快適な、スマートな暮らしぶりが更に広がり、住環境は大きく様変わりしていくものと考えられ・・・自社・自店の強みをいかした電動商品の販促強化が期待されるところです。

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プリーツスクリーン市場の大幅な減少・・・プリーツスクリーンの良さを見直し、市場活性化・需要拡大策が急がれます

近年、プリーツスクリーンはロールスクリーンやバーチカルブラインド等、他のメカモノの影に隠れて、話題になることも少なく、新たな新製品の市場投入もなく、この10年で市場規模は大きく減少しています。和室の減少の影響といわれていますが、本質の原因は何処にあるのか・・・市場活性化、需要拡大策の投入が急がれます。

1)この10年間のプリーツスクリーンの市場規模動向とその概要(単位億円)

2014年度 2017年度 2021年度  2023年度   2023年度/2014年度対比(%)
   62,5  57,757,251,983,0% △10,6億円減

*出所 一般社団法人・日本インテリア協会「市場規模の策定」調査報告より引用・作成

メカモノの中で、バーチカルブラインド、ロールスクリーンは堅調に売上げを伸長していますが、プリーツスクリーンは減少傾向に歯止めがかからず、この10年間で大きく市場規模を縮小しています。

日本インテリ協会の「市場規模の策定」によると、プリーツスクリーンの市場規模減少は新設住宅着工戸数の減少と和室減少の影響であるとの見立てになっており、

プリーツスクリーンは、10年前の2014年度62,5億円をピークとして、2023年度には51,9億円、2014年度対比で△17,0%、△10,6億円までに市場は落ち込んでいます。

住宅における和室、畳コーナーは年々減少傾向にあり、間取りとして和室があっても、居室面積の減少率が大きいという傾向が続いており、マンションの間取りでは和室・畳コーナー共に見かけることが少なくなっているということが、プリーツスクリーンの市場規模減少の要因の一つと考えられます。 

2)プリーツスクリーン本来の和風イメージからの脱却、新プリーツ形状・デザイン開発へ・・・

各メーカーからは和風から~モダンまで、和洋室を問わず、幅広い住環境に対応するということで、スクリーン部分については和紙から織物、レース、不織布までの品揃えとなってはいますが、1990年代当時の上市以来、プリーツスタイルそのもの、プリーツ加工技術そのものは何ら変わることなく今日に至っています。 

「プリーツ上に折り、タタミ上げる、単調なスタイル」そのものが障子のような、和のイメージが強く、モダンへの広がり等需要拡大に繋がらない要因ではないかと考えられます。

プリーツスクリーンの市場活性化、需要拡大に向けては、和室に限らず、モダン領域への対応力強化、用途拡大が必要であり、スクリーン部の質感、表現力強化やスタイル開発による「新・プリーツスクリーン」の誕生が待たれるところです。

スクリーン部の表情・表現力の研究、スタイル開発とは・・・現在、各メーカーから発売されているシングルスタイル、ツインスタイル、アップダウンスタイルのことではなく、プリーツの形状・デザイン・機能開発のことを指しており、『シワ加工やカレンダー加工、オパール加工やエンブロイダー加工等々、各種加工方法の応用研究によるスクリーン部の質感・表情・表現力強化』や、『プリーツ加工技術開発による、プリーツをグラデーション風に取ってたたみ上げたり、変形デザインのプリーツやヒダを取ってたたみ上げたり、トップ&ボトムバランスによるモダンな装い方等々』・・・今までにはない、新しいプリーツ形状・デザイン、機能開発等々による商品力の強化を目指していこうということです。

他の窓まわり商品にはないプリーツスクリーンの良さ、機能を今一度見直し、市場の関心がプリーツスクリーンに向けられるよう、「新・プリーツスクリーン」の投入による市場の広がり、需要拡大を期待したいものです。

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既存住宅市場の「断熱・省エネ」リフォームの増加・・・窓まわり商品のビジネスチャンス拡大へ

政府が中古住宅市場の活性化を推進していることにより、既存住宅を購入し、リフォームやリノベーションする動きが増加。断熱・省エネ改修への意識、ニーズの高まりを受け、天井・壁だけでなく,開口部(窓・ドアー)の高断熱化が進んでいます。

■住宅の省エネ・断熱支援事業・・・

国の3省(国交省、経産省、環境省)連携による住宅の断熱・省エネ化への支援事業の後押しもあり、既存住宅の省エネ・断熱窓へのリフォームが増加しています。

■省エネ・断熱基準の適合強化へ・・・

2025年4月1日からは「改正建築物省エネ法」が施行され,新築住宅、増改築部分の断熱等級4の適合が義務化され、2030年までに新築住宅の60%をZEH(ネットゼロエネルギーハウス)にするという目標が定められており,この流れの中で、既存住宅市場も省エネ・断熱改修の加速、スマートホーム、スマートインテリア化が進むといわれています。

■(一般社団法人)住宅リフォーム推進協議会発表の・・・

「2024年度住宅リフォームに関する消費者実態調査報告」によると、リフォームで実現したいことは「省エネ性能を高める」割合が最も高く,特に20~30代、40代の割合は40%を越えており,省エネへの意識、ニーズが高い調査結果となっています。築年数別では、築10年未満で省エネ性能を高める割合が最も高い調査結果となっています。

■新築需要依存の経営基盤の再構築・・・

各研究機関発表の2025年度の新設住宅着工戸数は78万戸~79万戸と予測されており、年々の新築住宅減少の流れは変わらず、室内装飾事業においては、これまでのような新築需要依存の経営から、リフォーム、リノベーション住宅市場への攻略・強化が求められることになります。

■時代の変化、多様化するニーズへの対応力強化へ・・・

サッシ業界においては,脱アルミ化が進み、「2030年までに断熱窓100%達成をめざす」となっており、窓の深化とともに、消費者の意識や生活様式の変化と相俟って、窓まわり商品に求められる窓辺の機能、装い方も大きく様変わりしていくものと考えられます。

これまでのように窓には「ドレープ+レースの2重吊りカーテン」という概念・需要が薄れ、窓まわり商品は「よりシンプルに、よりスマートに、よりサステナブルな」機能や装い方へと市場は移っていくものと予測され、これら時代の変化、多様化するニーズに応えられる、新たな新製品の投入や需要拡大策がますます重要になってきます。

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【決算発表】SUMINOE(株)2025年5月期・第3四半期決算と経営成績の概況等

SUMINOE(株)の2025年5月期・第3四半期決算が発表されました。連結業績では売上高767億3,500万円、前年同期比0,6%減、営業利益は14億9,000万円、前年同期比32,9%減となった。・・・同グループは2024年12月2日、住江織物(株)からSUMINOE(株)へ商号変更。併せて(株)スミノエも (株)スミノエインテリアプロダクツに変更した。この商号変更を契機とし、各事業の収益力および競争力向上をめざし、世界に向けた新たな価値創造に挑戦していくということである。

1、2025年5月期・第3四半期連結業績、セグメント業績(単位、百万円)

 売上高前年同期比営業利益前年同期比
連結業績76,7350,6%減1,49032,9%減
セグメント業績・インテリア事業27,0271,2%増27027,4%減
  〃    ・自動車内装事業47,1910,7%減2,82916,7%減

2、経営成績の概況等

当社グループは中長期計目標「SUMINOE GROUP WAY 2022~2024~2027」の後半3カ年「STEP Ⅱ2025~2027」の方針の下、実力の底上げを確実に進める期間と位置づけ、各種施策を推進しているということであり、インテリア事業においては,インバウンド需要の回復に伴うホテルなどの改修物件の増加に対応し,多数のホテルにカーテンやカーペットがされたということである。

1)連結業績は

当グループに関連のあるインテリア業界において、国内の新設住宅着工戸数は前年同期比2,6%減、非住宅分野では着工床面積が同11,7%減となり、自動車業界においては、国内の日系自動車メーカーの生産台数は前年同期比3,0%減となり、海外においても減少した。

これらの結果、2025年5月期・第3四半期の連結業績は売上高767億35百万円、前年同期比0,6%減、営業利益は14億90百万円、同31,9%減となった。

2)セグメント業績・インテリア事業は

■カーテンでは・・・一般家庭向け「U lifeカーテン」や医療・福祉・教育施設向け「コントラクトFace 」の販売が伸長し、売上高は前年同期比0,4%増となった。

■家庭用カーペットでは・・・ハイグレードなラグマットなどの新たな販路開拓や販売戦略の見直しに注力するものの、市場停滞が継続しており、売上高は同8,6%減となった。

■業務用カーペットでは・・・水平循環型リサイクルタイルカーペット「ECOS(エコス)」の環境への取り組みが国内で高く評価され、海外においても販売が好調で、売上高は同3,3%増となった。

■壁装関連では・・・壁紙の価格改定や防犯対策需要によるウインドウフイルムの販売貢献により、売上高は同2,5%増となった。

■スペースデザインビジネスでは・・・商業施設向け内装やタワーマンションへのオプション販売などの堅調な受注により、売上高は同10,8%増となった。

これらの結果、インテリ事業における売上高は270億27百万円、前年同期比1,2%増、営業利益は2億70百万円、同27,4%減となったということである。

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